小夜は祖母の病を治そうと百度参りをした帰り道、美しい銀の鈴を拾った。
その鈴は、人を鬼の館に導く力を持っており、館の鬼は祖母の病を治す力を持っていた。
鬼は祖母を治す代わりに小夜の身体を食べさせろと要求してきた。
元々自分の命と引き換え
ても祖母を助けたいと考えていた小夜は、二つ返事で鬼の要求を受け入れ、三夜、鬼に責められることになる。
鬼の責めを克服した小夜には、人の心が読み取れるという不思議な能力が備わった。
だがその能力のせいで婿を決めることができなくなってしまう。
子供を作り、家督を存続させることが当主家の勤めと思っていた小夜は、七ヶ村の統領となった日、自分には使命が有り、その使命は自分が支配する村を災害から救うことだと気がつく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-04 00:30:00
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会話率:48%