「今日も、あれをやろう」
僕は独り言をつぶやき、自分の部屋の引き出しから小さなミサイル型のケースを取り出した。中学生が持つには相応しくない、先が尖った円錐底の「試薬容器」。
その中には、かれこれ六回目になる少し黄ばんだ白い粉が入っている
。5***-di*tという名前の、今はもう手に入らない薬物だ。当時はまだ規制されていなくて、簡単に買えたものなんだ。
僕の指が震えた。でも、それは恐怖からじゃなかった。期待からだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 09:29:12
20554文字
会話率:39%
視点人物の久藤公佳(くどう・きみか)は約三ヶ月後に人類の崩壊がはじまると予言する少年に出遭う。それは素人高校生が集まって結成された短歌結社の会合でのことだ。少年の名前は加賀美燈(かがみ・あかり)。年齢は十四歳で結社構成員の一人、加賀美真綿
(かがみ・まわた)の弟だ。燈の予言を聞くうち、公佳は自分でも気づかぬうちに徐々に燈に惹かれ始める。また公佳が燈と愛し合うことは燈の予言の一部でもあったのだ。一方、公佳の周囲でクラスメイトの一人が死ぬ。それが公佳の現在の恋人とも関わり、それぞれの関係性を歪め始める。
Facebookサイト『小説家気分でみんなに読んでもらおう。』(https://www.facebook.com/groups/novel.raed/?fref=ts …)に同時掲載。
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-13 07:40:26
30390文字
会話率:21%