男爵家令嬢セリーヌは、若き皇帝ジェイラスの夜伽相手として、彼の閨に送り込まれることになった。本来なら数多の美姫を侍らせていておかしくない男だが、ちっとも女性を傍に寄せ付けないのだという。貴族令嬢としての学びを一部放棄し、田舎でタヌキと戯れて
いた女など、お呼びではないはずだ。皇帝が自分を求めるはずなどないと思ったし、彼も次々に言い放つ。
『ありえない』『趣味じゃない』『抱くわけが無い』
だから、セリーヌは翌日に心から思った。
陛下はうそつきだ、と。
※全16話となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-29 20:00:00
49462文字
会話率:42%
彼女は伯爵令嬢の身代わりになって、海を渡り大国の王宮へと向かった。王弟の見合いの場として用意された舞踏会で、彼の素行を調べてほしいと伯爵から言われたからだ。王弟の評判は悪く、舞踏会の間も女性と庭でいちゃつく始末だった。後は祖国に帰るだけとな
った彼女の前に、一人の男性が現れる。彼は大量に酒を飲まされ、媚薬をもられて、兵士に追われているという三重苦だった。彼女は心から同情し、解決案を提示すると、耐え続けていた彼の顔がひきつった。
「⋯⋯自分でしろと?」
「私は目を閉じて耳を塞いでいるから、どうぞ⁉」
「どうぞじゃねえ!」
プライドを砕かれながらも、色々とくじけないSっ気ありの男と無自覚に彼の心を折る令嬢の、恋の始まりのお話。
※R18シーンが多めです。タグに注意。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-02 19:02:40
19987文字
会話率:51%