最愛の人を失った振付家と、尊大で獰悪な美貌のダンサー。謎めいた二人が出会った物語。
スリリングでセンシュアルなバレエ小説です。男性同士の恋愛感情が絡みますが表立った恋愛描写は後半までほぼありません。
古き良き時代の耽美な表現を目指してい
ます。
加虐・被虐嗜好、暴力、異性愛、近親相姦の描写が適度に散らばっています。
バレエとクラシック音楽の注釈が多いです。
バレエ団や国家機関の設定の一部はナンセンスです。
<主要人物>
★氷見・アベル・ド・マフタン(28歳):かつてバレエ界の革命児と呼ばれたが4年間行方をくらませていた。189cm。黒髪。青眼。日本人と中東人のハーフ。国籍はフランス。
★ハイネ・ミシェール(18歳):老若男女問わず多くを虜にする退廃的な美貌と才能を持つ。尊大な自信家。186cm(成長中)。金髪。緑眼。
<友人達>
★エルネスト・ガロワ(30歳):氷見とは親戚関係で古くから親しい。バレエ界の至宝と呼ばれる。
★リュカ・ラファエリ(20歳):ハイネの唯一の友人。エルネストの恋人。大の動物好き。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 01:00:00
8784文字
会話率:40%
天才振り付け師のゼロは、バレエ団の存亡をかけて斬新な黒鳥を作り上げようと画策していた。
ゼロの目に止まったのは一見冴えない松山譲(ゆずる)
彼はその他大勢のコールドを努める平凡なダンサーだ。
華やかな王子役が回ってくる訳でもなく、バレエ団
からの薄給に甘んじていた。
しかしゼロの目が確かなら、譲はその才能を巨大な氷の中に閉じ込め眠っているコールドスワンなのだ。
愛と狂気、極限の肉体を求めて黒鳥が譲に憑依する・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-17 18:10:03
36507文字
会話率:23%