──いつか、あんたの上に天から赤い雨が降る
遥野郷の最奥、その里では恋をした女は光る。
東国全土における山村調査中、私はそんな伝承とも迷信ともつかぬ話に出くわした。
怪我をして行き倒れた私を介抱してくれたのは、阿古(あこ)という子ど
もだった。
東の果ての隠れ里で起きた、炎情官能伝奇譚。
※ムーンライトノベルズ掲載中の『かすみ燃ゆ ~炎情官能伝奇譚~』は、今作の本編であり、一部に重複表現があります。
※本作は『かすみ燃ゆ』の前日譚ですが、今作だけでもお読みただけます。
※残酷描写、暴力描写、性描写がありますが、この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-02 16:02:21
10000文字
会話率:26%
東の果て、山女が棲まう遥野郷安是の里では、女は恋をすると光る。だが、かすみは十八になっても光らず、〝かすのみ〟扱いをされていた。
今日も今日とてかすみは黒ヒョウビの実を採りに神域である黒沼へ向かう。夜の山は危険であり、人の領域ではない。事実
、一年前の秋祭の晩、里を抜け出したかすみは物の怪と出会っていたのだ。
里への恨み、母への憎しみ、夫への思慕が燃え上がる──長編炎情愛憎官能伝奇譚──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-21 21:52:00
268841文字
会話率:21%