サミュエルは婚約者であるファリードとともにベンツォーナの街に結界を展開させて、魔族から街を守っている。しかしサミュエルの才覚にファリードは嫉妬し、ふたりの関係は決して良好とはいえない。
そんなある日「神の子」を名乗るハオレンという男が現
れ、「君こそが神が定めた運命の相手」だと言って結婚を迫ってきた。サミュエルは彼に抱かれ、純潔を失ったことで結界を張る力を失ってしまう。
サミュエルはファリードとの婚約破棄を申し出るが、それまでサミュエルに冷たくあたっていたファリードは婚約破棄だけは絶対にしないと言い張る。
守護を失った街は混乱を極め、そしてサミュエル、ファリード、ハオレン、それぞれの思惑が交差していく――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 18:14:13
4533文字
会話率:33%