「また当て馬役にされた上に殺されるのか」アリアはいい加減うんざりした。実はもう三度目の人生をループしていたのだ。どうやら生前に読んでいた剣と魔法、バトル何でもありの恋愛ファンタジー小説の中に転生してしまったらしい。役どころは原作ヒロインのヘ
レナと原作ヒーローのジークフリートの恋愛成就の為に死ぬ宿命にある『当て馬キャラ』だ。表向きは内気で病弱だが大切にされている第三皇女という設定。だが実際は無能で不気味で醜いと冷遇されている。アリアとジークフリートは婚約者。しかもジークフリートが熱烈に口説き落とした。だが彼には秘かに想い合う女が出来てしまう。絶世の美女で全てにおいて完璧なレディという設定のヒロインのヘレナだ。許されぬ恋に身を焦がす二人、周りも二人の恋を純愛だと応援、アリアは二人を引き裂く悪女だと噂されて行く。ヘレナの魅力に無償の愛を捧げる作中の男たち。アリアの専属騎士までヘレナに忠誠を誓う始末だ。どう考えてもジークフリートは浮気男でヘレナは略奪女なのだが。更にヘレナにはアリアにしか見せない裏の顔があった。この世界の倫理観は一体どうなっているのか? と作者(創造主)に突っ込みたいが原作矯正(強制)力は凄まじく、何故かアリアは毎回ジークフリートに恋焦がれ愛を得ようと尽くしてしまう。死ぬタイミングと方法、回帰する時期は三回とも異なるが、共通しているのはヘレナの為にジークフリートに殺されるという事。だが四度目に巻き戻った際、アリアはジークフリートへの想いが再燃する事は無かった。あるのは虚しさと怒り。少しずつ変わり始めるキャラや取り巻く状況。もしかしたら呪術で作者(創造主)とコンタクトが取れるかもしれない?! 今度こそ生き残って自分の幸せを掴み取ってやる! どうせならこの倫理観の狂った原作世界をぶち壊して叩き直してやろうじゃないの! これは革命よ!! 果たしてアリアの運命、そして恋の行方は?
※R指定は念の為です。
※ゆっくりじっくり進展します。
※アルファポリス、エブリスタにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-07 15:16:54
61827文字
会話率:27%
西暦3xxx年、人類は傲慢の極みから我が物顔に自然を蹂躙し尽くした挙句荒廃し、地球滅亡の危機に陥ってしまった。人類は生き残りをかけ、僅かに残った自然を利用して一体化した者、獣と一体化した者と大きく二種類に分かれた。更に、人々は愚かな過去か
ら学び、再び人類滅亡の危機に陥る事のないよう、力を合わせて「理想郷」を創造した。その結果、地球は六つの国で成り立つ。
☆火の力を加護に持つ「エルド王国」
☆水の力を加護に持つ「ドゥール王国」
☆風の力を加護に持つ「アエラス王国」
☆大地の力加護に持つ「エールデ王国」
☆その四つの国を統制する天空と光を統制する「シュペール帝国」
☆そして癒し、安らぎ、闇、影、を統制する秘された国、「テネーブル小国」
ルーチェルは憧れだった『国境なき世直し魔導士』となった。今、何故か世界各国では空前の「婚約破棄」を公衆の面前で叩きつけ、浮気相手の女と「真実の愛」を貫くなどと言う大昔に流行したファンタジー創作物の模倣をするものが続出していた。聖女絡みでのトラブルの多さから「聖女」認定は世界各国で禁じられたにも関わらず。その他にも公然と行われる虐めや差別を正義などとするおかしな風潮が流行し始めていた。人類の倫理観の低下が著しいという忌々しき現実を前に、原因追及に努めるも解明には至らず。困惑した各国のトップたちが新たに創り上げた『国連職員』が「世直し魔導士」である。各国の要請を受け、法律や魔術、武術などありとあらゆる手段を使って根本にヒットさせた問題解決を図る職業だ。内容は多岐に渡り、虐めや差別、DV、ネグレクト、虐待、私刑、冤罪etc.の理不尽さを味わいつつも声に出せない弱気者たちに介入、解決など内容は多岐に渡る。ルーチェルは得意の変化の術を駆使し、今日も義憤に燃え奔走する。彼女がその職業を目指したのは、異世界から召喚された巫女によって、結婚を間近に控えていた最愛の男を略奪されてしまったという悲しい過去からだった。元々、ルーチェルは家族から愛された事も無く……。さて、人類のモラル低下の原因とは?
※拙作【エデンの果てに】と同じ世界観ですが、この作品単独でもお楽しみ頂けます。
※R指定は念の為です。
※完全なる娯楽作品につき、何でも許せて楽しめる方向けです。
※アルファポリス、エブリスタ、カクヨムにも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-08 20:47:26
46898文字
会話率:38%
失くした記憶、思い出
童話になぞらえて綴る少女の物語
最終更新:2014-04-03 19:04:13
3323文字
会話率:9%