何でもない日。取り立てて何かがあるわけでもなかった日の事。
俺は、死んだ。
よくある交通事故だ。
俺は生き続けたいと思えるような人生を送っていない。
死ぬことを理解しても特に感慨はなかった。
抵抗も嘆きも無くそのまま終わりを待った。
けれど、俺が迎えたのは死という終わりではなかった。
俺は死ななかった。
いや、正しくは死んで新たな生を手に入れた。
死んで手に入れたのは植物の身体。
3センチ程の蔓の身体。
その特殊性は動物への寄生、そして掌握。
それは当然、人間にも通用するモノだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-03 23:00:00
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