──前世で生涯を終えた僕はどうやら悪役令嬢の兄として転生したそうです。──
一大ブームを巻き起こした少女漫画、『晴れた空に恋しく願う』に似た世界で、前世の記憶を持ち転生してしまった僕、久瑠美冬乃。
どうやら妹は、選民意識が高く下衆で主人公
をいじめ抜き最後にはお家諸共破滅に導くどうしようもない悪役令嬢みたいだ。
だけど、破滅まっしぐらな妹は何も知らずに僕の腕の中で可愛くお寝んねしてるし、先日可愛い弟も生まれた。
この可愛い寝顔と幸せを守るため登場人物の俺様ツンデレ皇帝も、腹黒策士な貴公子も、男前な純情生徒会長も僕の妹には近づけてならない。
ついでに破滅後も困らないように貯金しとくべきだ。と、未来に向けて走り出す僕を遮るように登場キャラが立ちはだかる!くそ、邪魔だ!
「俺の恋愛成就の為に一肌脱げ」なんて言われ「恋多き男なんて言われてるけど、本当はどうなの?」と虐められ「す、すまない!悪気はないんだ!」ラッキースケベはいるしで……。
どうやら物語は思わぬ方向に向かっているようです。
神様へ、前世は18歳にして病死、年齢の数=彼女いない歴の僕ですが、今世は可愛い彼女が欲しいです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-18 21:25:57
127876文字
会話率:31%
しがない選民意識は棄てるべきである。今を生きる為に切磋琢磨する事が時代の断片。そもそも大した使命など帯びてはいないのだが。楽しんだだけ時代は考えるはずだ。
続く
最終更新:2019-02-26 22:39:03
14294文字
会話率:30%
いつかの世界、最強の人間を作ろうとした国があった。
文武両道に秀でた人間のDNAデータを集め、一つの組織として人を育て上げていき、最強の女と最強の男を毎年何人か決定して強い人間の遺伝子のみを繋げていくプロジェクトとして、一過性の宗教のように
国民達は夢中で最強人間を目指した。狂気じみたその国の王の本当の目的は、最強の人間が得られると言われている永遠の命。その獲得と研究である。都市伝説か絵空事のような、そんな確証のない力を手に入れるため、王は研究の最終目的のみを国民に伏せ、国が率先して選民意識を植付たり、更にはその一族を末裔まで手厚く優遇すると言った国の方針で、優秀な人間を育て上げていった。いわゆる国主体の強化プロジェクトのように見せかけることで、国民の反対も起こってはいなかった。正しくは血統の劣化が認められた場合には速やかに平民同等の扱いに戻されるのだが、そのような降格制度がありながらも『国からの一族優遇』という餌には誰もが憧れを抱くのであった。この国において、自分の子孫を自分の力で育て命を繋げていくという人間の本分を全うできるのは、なんの力も秀でた知性も特に勝ち得なかった人間達、つまりは平民だけである。しかし、この国民の殆どはそのような平凡な人間的幸せを望まず、国のために自分の力を使おうと望むモノが大多数である。
国の研究施設は三つの敷地にわけられていた。最強の人間を育成する訓練学校と、最強とされる人間をカップリングし子供を産ませる施設。そして、その二世達を育て研究する施設。そして研究プロジェクト名を『ザイオン計画』と名付け、早くも計画発足から目立つ成果も得られぬまま数年が過ぎていた。
この物語は、そんな施設内で巻き起こる事件と人間模様を何となく垣間見る話しである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-21 01:39:02
1748文字
会話率:0%