けして好きではない年上の男性に見初められ、諸事情から嫁ぐことを受け入れるしかなかった女性のことを、時代的なことも考えて七音と五音の文節九個をひとつのまとまりとする定型詩で編んでみました。
「見初める」は古語では「見初む」で契る意味も含み
ます。いにしえの日本には女性のもとへの通い婚とフリーセックスの文化がありました。
まだ見ぬ女性のもとに足しげく通っては文をつけ、思いが通る時が初見の時で、そのまま女性と結ばれるときです。ですから、相手を初めて見る時が結ばれる時だったのですね。
この作品の時代設定は、アバウトなのですが明治以降、第二次世界大戦直後までの間というイメージです。家や家族という縛りが、個人の意思を超えた存在であったころの没落していく旧家に育った娘が、その没落を少しでも遅らせようと、望まぬ結婚を受け入れてしまう。
それ自体は悲劇ですが、しょせんは官能小説上の設定です。わたし好みの「男を知ることで予感する淫らな女へのメタモルフォーゼ」を落ちにしてみました。
やられるという設定は嫌いではありませんが、やられるだけの悲劇の女は好きではないのかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-10 14:15:50
1264文字
会話率:0%
不惑過ぎてるおっさん×おっさん。通い婚。日常ライフ。
最終更新:2021-05-31 02:24:10
17287文字
会話率:26%
一夫多妻制で通い婚文化のある国の侯爵家令嬢マーラ・シニョリーレは陰で「淫奔令嬢」と呼ばれている。少女からオンナにしてくれた伯爵を想い続けるマーラは、一人寝の寂しさに耐えられず毎夜のように殿方を屋敷に招いているからだ。ある日、様々な男性からの
お誘いの手紙に混じって公爵家令嬢からおかしな手紙が届く。その真意を問い質そうとしてしまったところからマーラの夜の生活は特筆すべきものになっていく。はたしてマーラは結婚できるのであろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-13 07:00:00
74998文字
会話率:40%
平安の女装家男子たちの♂×♂恋愛事情
前編は東宮×近衛府少将、後編は元中納言×荘園領主の二本立てとなっています。
#女装男子 #身分違いの恋 #NTR #ツンデレ
(この作品は『fujossy』さん https://fujossy.jp
/books/15920 にも掲載しています)
<前編>
近衛府少将の九重緋立(ここのえ あけたつ)は、冷たい美貌とそっけない態度から宮中の女官たちに『凍る君』とあだ名されている。
秘密にしていた『妹姫』の噂が東宮の耳に入ることになり、宮中への出仕を勧められるのだが、実は妹の龍田姫とは緋立が自宅で女装した姿のことであり――。
<後編>
失踪した近衛府少将を探して、元中納言の藤原玄馬は吉野の地に来ていた。
玄馬は垣根越しに天女のように美しい姫君に出会うのだが、実はその姫君は大層偉そうな男で――。
(読みやすい行間を試行錯誤中なので、ちょこちょこ修正すると思います。すみません)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-15 00:00:00
71672文字
会話率:18%
この世界に産まれる女性の数は少なく、長く生きることがない。それは貴き血が濃くなるにつれ顕著で、上位貴族では女児が産まれると家の奥深くに隠すように大切に育てることが多い。
なぜこうなってしまったのかは誰も覚えていない。ただ昔からそうなのだ
と、倣うようにそうしている。
上位貴族の女児は家から出されれることなく、男が希い情を求めて通うのが常識となっており、王族など特例を除いては男の通い婚や婿養子となることが多く、異父兄弟や異母兄弟も当たり前のように存在した。
誰が誰の子供なのか、それは母親だけが知っている。否、母親ですら知らないのかもしれない。けれども子供は確かに母親から生まれた子、女児が続けばその血筋は正統なものとされ、求められる。
我が家にも女児をと希われる。
とある島国の王族の血も流れる公爵家にそれはそれは美しい女児が誕生した。産まれて間もないというのに多くの人を魅了するその子供はすぐさま同じ年に生まれた王子の婚約者となり、契約が結ばれた。
その命ある限り、紡ぐ泉のある限り、この契約はその身に宿る。
だからその後、まだ幼い姫君が攫われてもその契約は消えることなく続き、それゆえに姫君は生きているのだと、まだ無事なのだと王家の人間は捜索を続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-07 20:00:00
28191文字
会話率:71%
鎌倉から江戸、現代と続く加賀美家一族の奉納舞と孟宗竹にまつわる不思議でエロチックな物語です。
本物語は当サイト以外に、「アメーバブログ」、「FC2ブログ」にも同時掲載され、経験的に学んだサイト別表現許容度に基づき、性的表現箇所の内容を微妙に
変えてお送りします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-02 05:12:57
130887文字
会話率:36%