「お高くとまった月なんかより、あたくしを見てくださいな」
ここは色街の隅にある聖域、茶芸館。月に照らされ蓮を愛でながら、静かに茶を楽しむためのこの場所で、男の元に見知らぬ女人が現れる。艶やかな褐色の肌、熟れた桃のようやわらかな乳房に、果汁
が滴りそうな尻。その女人は、男が手塩にかけて「育てて」きた、茶壺だった。
台湾・中国式の急須「茶壺(ちゃふー)」を題材に、「茶器×エロス」を描いた作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-01 20:10:24
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会話率:36%