見目麗しいご令嬢の秋月悠那(あきづきゆうな)は実家の没落に伴い、苦界堕ちした。しかも娼婦堕ちに先立って、日乃本の上流階級の因習に則(のっと)り『最後の高額換金商品』として競売に掛けるために戸籍が抹消された状態であった。
そんな悠那は娼婦
の最高峰である極嬢(ごくじょう)として、娼婦の初夜にあたる『水揚げ』の権利を獲得した青年実業家の一宮祥吾(いちのみやしょうご)により破瓜させられることに。
しかも売られた高級娼館であるところの麗月館の新年の吉凶を占う『姫初め』というか『姫始め』としての重責を担う事になったのだ。そして極嬢となった悠那であるが祥吾の希望により、娼婦としての手練手管は仕込まれず、無垢な儘(まま)で『水揚げ』に臨むこととなった次第である。
果たして娼婦堕ちした秋月悠那に平穏が訪れる事はあるのだろうか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-03 09:16:46
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