二〇二一年三月。
新型ウイルスが跋扈する世界の片隅、殿坂空惟はテレワーク自粛生活を満喫している不謹慎な男だった。元々引き篭もりが苦にならないコミュ障、これはいいぞ、いっそずっとこのままでいいぞなどと嘯きながらも、腹の底には無意識の寂しさ
を抱えて過ごす日々の無聊を、サボテン相手の独り言とまだ行ったことのない洋食屋のデリバリーで慰めている。色も恋も無縁で、それで何が足りぬものかと思っていたのに、
「こんにちは、『山容亭』です!」
飛び込んできた少年の声にたちまち掻き乱される、暮らしのリズムも、孤高も、ひねた心までも。
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あんなこともあったよねぇって思い出して、笑い話に出来る日がいつか来ますようにと心から願って二〇二一年三月に書いたBL小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-11 05:00:00
137604文字
会話率:39%
関東の片隅にあるK町に暮らしている私は、買い物から帰る途中にぎやかな祭囃子を耳にした。今年の夏祭りは中止になったはずなのに。祭囃子に誘われるままに私は神社の境内に踏み入れると夏祭りはやはり行われていた。長い自粛生活が続いたせいもあって、祭の
雰囲気にすっかり高揚した私は露店ですすめられるままにふしぎなお酒を飲んだところ、体が火照ってきてしまい……。女性向け短編官能小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-24 23:20:53
13256文字
会話率:18%
仕事に自粛生活にと日々疲弊している看護師のケンタは、在宅勤務の隣人リョウさんとベランダ越しで交流を深めていた。リョウさんとの交流に心身ともに癒されるケンタ。ソーシャルディスタンスを保ちながら、ほのぼのと交流していきます。
※感染症が拡大す
る中での自粛生活が舞台となっていますので、そういった話を読みたくない方はご注意してください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-02 11:44:38
8348文字
会話率:26%