上馬見川の淵で腹の子を流し、母の介護のお蔭で無事快癒してからというもの夜寝ると必ずと言っていいほど悪い夢を見ました。 母の時代もそうなら、それよりもずっと以前からこの地に住み続けた女たちも同じようにこういった悪夢に悩まされながら生活してい
たんじゃないかと今更ながら考えさせられたんです。
同じ集落内でならそれほど極端な扱いはされませんが村の外ではどんなことをされるのか分かったものじゃありません。 それでも今のような贅沢と言われる生活を維持していくにはどうしても村の外に稼ぎに出なければなりません。
春子さん、もしかしたら先だって淵に入り無理やり流したことでこの先子宝に恵まれないではないかと考え、それなら外に出て働かなくても良いじゃないかということになりパートを止めたんです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-23 04:00:00
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