ライは幼い頃、両親に捨てられた。右も左も分からない街の片隅に。母親は立ち去る前に、最後にこう言った。
男として生きなさい、決して女であることを知られてはいけない、と。
空腹で意識が朦朧とする中、売られそうになったところを助けてくれたのは
、偶然街に魚を売りに来ていた漁村に住む大男だった。大男は『少年』ライを引き取り、育てることにした。男として認められる十八歳まで面倒を見る、と言って。
年月が流れ、ライは十七歳になった。あと三か月で十八歳になる。
やっと、自由になれるはずだった。
★★
*性的表現の多い作品です。予告なく入ります。下品な表現や乱暴な口調が多いので、苦手な方はご注意下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-23 07:11:03
81296文字
会話率:63%