リュバニア大陸中部に位置するガルシオナ王国の第五王子、ヒューベルト・ラグリアートは突如として前世の記憶を思い出す。
前世ヒューベルトは名を日生 匠真(ひなせ たくま)といい、桜坂(さくらざか)学園高等部二年生の十七歳で、高等部の生徒会長をし
ていた。
しかしある時、転校生がやって来てから学園がおかしくなり始めてしまったのである。
ヒューベルトは詳しく思い出せなかったが、何故か匠真は学園を退学することになってしまった。ただ、酷く疲れ果てて、誰も信じられないような状況だったことは覚えている。
退学の日、家から迎えに来た車で帰路の途中で事故に巻き込まれて死んでしまい、そしてガルシオナ王国の第五王子ヒューベルト・ラグリアートとして生まれ変わったようだ。
しかし、である。ヒューベルトは王子であるはずなのに、家族である王族や臣下達からは嫌われているようで、ミソッカスな扱いであったのだ。
悪意を向けられる生活はしたくない。ヒューベルトは城を出る事を決意する。前世の母の愛情を胸に。三歳児だけども。
※主人公の口調は徐々に回復します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-30 23:00:00
95319文字
会話率:35%