第33回フランス書院文庫官能大賞応募作品
8/20追記 一次選考を通過しました。
春休みも残すところあと二日、符役操は惰眠を貪っていた。
そんな自堕落な生活をしている息子に対して、母親は家の裏にある蔵の掃除を命じる。渋々蔵の掃除
を始めた彼だったが、そこでミミズが這ったような文字の描かれた紙の帯で封印されている箱を見つけた。
その箱の中には帯と良く似た字で書かれた七枚の符が入っており、平安の頃に有名な陰陽師に仕えていた先祖が遺した物らしい。
『遮音』『人避け』『遠視』『遠話』そして『傀儡』……。
五種類の符を手に入れた操は一人目のターゲットとして、神薙舞を選んだ。
彼が通っている高校の生徒会長であり、裏山の中腹にある弓代神社の一人娘。
生徒会で書記をしている双子の妹の立場を利用し、操は舞を傀儡とすることに成功した。
最初は嫌がっていた彼女だったが、次第に彼に依存するようになる。
そして舞の協力を得た操は二人目の傀儡を探し始めた。
傀儡の符は全部で三枚。
やがて彼は四人の女性と肉欲に溺れる生活を手に入れる。
それがどのような結末を招くのか、この時はまだ知る由も無かった……。
◇ ◇ ◇
仕事や体調を優先するので、更新は基本不定期です。
性描写を含む回は各話のタイトルの後ろに【H】の表記が入ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-20 12:00:00
124790文字
会話率:54%