青葉の国で暮らす半妖の鬼・千珠は、ある日、都にて宮仕えをしている父・源千瑛から妖退治の依頼を受ける。舜海、柊らと共に京へと上った千珠は、人を喰う危険な鬼と相見えたものの、自分と同じ鬼族を殺すことが出来なかった。その鬼は誘う。共に魔境へゆかぬ
か、と。望まざる邂逅により、再び揺さぶられる千珠の心。鬼と人と、二つの血、二つの本能。千珠は何を選ぶのか、破戒僧・舜海は、そんな千珠を人の世に引き留めることが出来るのか……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-05 09:00:00
68629文字
会話率:50%