――教え子が死んだ。二五という若さだった。職業は高等学部の教員で、彼は教え子と同時に同僚でもあった。三上幸二郎、彼が主役の葬式に、彼の教師として、同僚として出席している。何故彼は死んでしまったのか。阿久津恭平による狂気の無理心中――世間では
そう噂されているらしいが、真実はもう誰にも分らない。
かつて彼の教師だった男、生徒だった男、同僚だった男、そのすべてだった男。四人の視点によるオムニバス。微かな狂気と猟奇性が織りなす、男達の純愛の物語。
男同士の恋愛、ちょっとばかりのグロ、ちょっとばかりの屍姦表現があります。この物語はすべて架空の軍事国家のお話です。
関西コミティアで販売した「ハライソ」の最終章を除いたWeb再録です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-19 21:42:31
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会話率:45%