男は、同居していた女を手にかけてしまう。死体のそばで呆然と夜をあかし、漠然と日常を続けようとする男。買物の前に食事をしたレストランで精神が乱れたとき、彼のテーブルに飲物を運んできたウェイトレスに話しかけられる。その後、買物に出かけたマーケッ
トで、男はウェイトレスと再会する。彼女は男を気遣い、男はもう大丈夫だと言って別れようとするが、彼女は男を呼び止め、「自分には血のにおいが判る」と言う。狼狽した男は願われるままに彼女を家に上げる。「友達を呼んでもいいですか?悪いようにはしません」彼女にも、彼女によく似た四人の女たちにも、名前はなかった。彼女らには1から5までの番号が振られていて、男の名も必要としなかった。女たちは自らを「死体マニア」だと名乗り、これから床に転がっている女を捌いて食べると言う。
「拒否してもいいんですよ」
「構わない、好きにやってくれ」
それが男と奇妙な女たちとの生活の始まりだった。限られた世界の、限られた相手とだけの繋がり、男はその繋がりの深さに興味を持ち、自分にもそんなものが欲しいと思い始める。女たちには新たな仕事が転がり込み、「出来れば手伝って欲しい」と頼まれた男は、了承し、彼女たちと共に死体を捌き始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 18:20:13
54598文字
会話率:50%
外科医になってたくさんの患者を救いたい。そんな思いから、大学受験を経て医学生となった18歳の灰土 喰流(はいど じきる)。
授業初日、私大医学部に400ccバイクで通っている途中のバイパスで、彼は10トントラックに轢かれて死亡してしまう
。
死亡した状態で異世界のダンジョンに転移したため、彼は死体を食べる屍食鬼(グール)となったのだった。
生きるためにダンジョンマスターとなり、食料を確保する目的で冒険者を殺すことにする。
死体を食べると、その死体が持っていた能力を奪うことができるようになった喰流。
そのため、彼は死体を食べるごとに力をたくわえていく。
屍食鬼(グール)の本能にだんだんと支配されながら、かろうじて残っている理性を守ろうとするのだが……。
※アルファポリスでも掲載中。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-12 03:19:30
3444文字
会話率:24%