「なーんだ。先約がいたんだねー。」
その日は、お日様の陽でポカポカの屋上に寝転びながら、ちょっと格好良くて憧れている坂口安吾の『白痴』を読んでいた。程よく風がなびいて、なんというか本当に読書日和だった。
屋上は、滅多に人がこない。
だ
から、吃驚した。
油断していた俺に話しかけてきた人物が、憧れの国立(くにたち)さんだったことに。
「本も、喜びも、幸せも。」の北村くん視点折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-09-05 03:44:26
12490文字
会話率:17%
ぼさぼさの頭とヨレヨレな服。
のび放題の前髪から覗いたのは、青白い肌と、ニンマリと笑う唇。
髪の毛によって隠れた瞳で、おそらくホラー小説の単行本を読んでる。
「うわぁ。北村、暗あっ。」
「国立(くにたち)さん。それはひどい。」
本好
きで自分に自信のない北村くんと、そんな北村くんをからかうのが大好きな国立さんのストーリー♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-13 05:29:02
9616文字
会話率:26%