ブロスト商会の直系であるマルガレーテは、後を継ぐつもりで様々なことを学び、大学も首位で卒業した。しかし、ライバルである又従兄のヴィンフリートはとても優秀で、現会長である祖父にも期待されていた。今後は商会で働きながら、父か叔父の次に後を継ぐの
を争う形になると思っていたら、なんと父たちは後を継がないと言ってきたのだった。祖父は、マルガレーテとヴィンフリートの2人が1年間それぞれ店舗を経営して、より優秀な方を後継ぎとするという提案をしてきた。マルガレーテには商売用の笑顔すら向けないヴィンフリートだが、1年の勝負を優位に進めていた。もはや負けを認めるしかなくなったマルガレーテは、せめてもの仕返しにと嫌がらせをすることにして――。
両片思いをうっかり決壊させたとたん、ぱくっと絡め捕られる話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-28 17:00:00
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会話率:41%