とある台風の日、勤務先であるブラック企業社長の御曹司の無茶振りで、暴風の中を迎えに来いと呼び出された平社員、迫間 雄男(ハザマ タカオ)、四十歳、中年親父。
車で迎えに行ったが社長宅に送る途中の高速で風に煽られ、あっさり運転を誤まり目出
度く事故死。
末期に思った事は『バカボン御曹司道連れやったぜ!』、などという他愛も無いものだった。
だが次に意識が戻ってみれば、どうやら転生というものを経験したらしい。前世の記憶が残っている理由は分からないが、そこは特に気にしないことにした。
異世界『フリイリガル』――
生誕と豊穣の女神オパーナが守護する、地球と同じ人間である人族に妖精族であるドワーフやエルフ他諸々の種族と、死と衰滅の女神ビティースが守護する、鬼族や悪魔族他諸々の種族が、互いの無理解や文化の違いで時に争い、時に支配される過酷な剣と魔法の世界。
悪魔族の一種であるシンナイト・デーモン族に生まれ変わり、ユーナンと名づけられ、やがて種族の成人年齢である十五を迎え、嫁探しを両親に期待されるのだが…。
「魔族社会、どーにも馴染めん…おら人間が恋しいだ」
そんなこんなで人族社会を色々人づて伝聞や書物で調べた結果、身分種族問わず就職ができる職業、『冒険者』の存在を知る。
これはと一念発起し、反対する両親や親族と大喧嘩の末に故郷を飛び出したユーナンは、魔族領域の最近である人族都市、通称“防衛都市”の一つを目指す。
だが問題は色々在った。
一つに、確かに『種族問わず』と規約に合っても、敵対する魔族が登録しに来るなど想定外であった事。
二つに、彼の種族が時に魔王種にすら進化する、悪魔族でも特にレアな強大種族であった事。
三つに、大抵の魔族がそうであるように、成長過程で『力こそ全て』な思想に完全に染まっていた事。
四つに、外見が黒光りするメタリックな肌の、筋骨隆々大男で、頭髪どころか体毛一切なし。鬼のように恐ろしげな顔に瞳孔の無い赤眼。ぞろりと生え揃った牙に、舌を出せば蛇のように長く先端が二又に割れる。出し入れ可能な蝙蝠のような翼に、蜥蜴のような尻尾付き。
五つに、同種族では全然まったくピクリともしなかった性欲が溜まり過ぎ、下半身の欲望が肥大化していた事。
大騒ぎになるのは確定的な彼の未来は、果たして何処へ向うのか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-02 03:40:28
387775文字
会話率:33%
拙作「背中を預けるには(https://novel18.syosetu.com/n6096fs/)」に登場いたします、主人公の実家、ブルングウルト辺境伯領で、主にカシュー家の子ども達の物語をお届けする場所でございます。
ここは不定期更新にな
ります。
※本編をお読みいただいてないと単体ではお楽しみいただけないと思います。
※タグは内容によって随時追加させていただく予定でございます…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-04 22:20:53
31233文字
会話率:48%
魔人、獣人、機械亜人、etc...。異世界トリップした先では『ヒト』が人類最弱の希少種。魔人みたいに卓越した魔法の才能もないし、獣人みたいな強靭な肉体もない。
そんなヒトの唯一の特長が、<日々膨大な魔力を体内で生成できるけど、その一切を自分
では使えない>ということ。
しかもその魔力は性欲と直結しているらしい。
そして朗報、ヒト以外の人類さん達にとっては、ヒトの魔力ってとっても美味しいんですって!
この物語は、『ヒト愛護の会』直営 ヒトカフェ系列店(猫カフェみたいな感じ)で働きながら魔力を売ったりして生きていく、元女子大生の物語だよ!
※痛いのも怖いのも嫌いなので、ただエロく、時にほのぼのとした感じを目指してます
※地雷はサブタイを参考に避けて下さいね
※1話1エロでお送りします〜折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-24 11:32:02
22176文字
会話率:29%
会社の忘年会で少々飲みすぎた私、秀野由実は、上司の和気さんとホテルで一夜を明かした。うん、明かしたことは明かした、確かに。……あれ?
てなわけで、なかなか恋愛パートが始まらず、まるで飲み友のような付き合いにモヤモヤ……。その一方で、和気さん
には私の特殊なツボにドンピシャはまる、ある稀有な魅力が備わっていた。
(生きにくさを抱えた女性たちへの、ちょっぴりほろ苦いハートウォーミングな応援歌。平成最後の年越しに捧げます。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-31 07:00:00
63721文字
会話率:54%