迷子体質の大学生・蝦新庄理星はその夏の日、濃密な死の気配漂う崖の手前で波佐見鯨という長髪の少年と出会った。永遠に続く迷い道を彷徨する理星は、鯨へと繋がる朧な糸を辿り続ける。自分勝手な思いを募らせて、ただ少年を穢すことを恐れて生きる。「大好き
」という言葉を遣り取りし合えるほど側に在っても、この恋を握る手を離すことには少しのためらいもありはしないのだ。
駄目な男と、彼と繋がる少年が、一年以上にわたって歩いた道の記録。
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https://www.pixiv.net/novel/series/7872150折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-15 15:00:00
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会話率:40%