九月。
学生の青四季海(あおしき・かい)は、去年まで、女性相手の売春(手と口だけで、挿入はなし。そのため童貞)を繰り返していた。
しかし今は気心の知れた女性だけを相手に、彼女たちの欲求不満を鎮めるべくほぼ無料で奉仕をしている。
海の手と口で
体を満足させられる女性たちとは別に、海の同級生に、「委員長」というあだ名の女子、鮎草亜由歌がおり、彼女は海に恋慕していた。
一方で、海は義理の姉(母の再婚相手の連れ子)であるなるみに、以前から淡い恋心を抱いている。
空虚な心と性欲を強める体を持て余しながら、最後の一線を越えないままに女たちの欲望を処理し続ける海。
そんな中、なるみへの気持ちを胸に秘め続けていた海は、彼氏持ちのなるみの手で射精させられてしまう。
変わっていく気持ち、新たに得るもの、気づいていくもの。
海はやがて、ある女性と初体験を迎える。
ままならない心と体を与えられて、彼らは時に慰めあい、自分の価値を垣間見ていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 13:38:53
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会話率:34%
カフェmielのいつもの席でコーヒーを飲んでいたら、常連の女性が困り顔でやってきた。
彼女の話に興味を持った俺は、スタッフのふりをしてその場に居合わせる事にした。──自分も巻き込まれるとは知らずに。
最終更新:2022-01-08 22:30:15
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会話率:42%
人と人ならぬモノ。
螺旋の中に交わる者たちは、その罪に怯えながら、互いを慰めあい、心を通わせつつも、互いが「それ以上」になることを恐れつづける。
そして今日も少女と〔それ〕は、生きるために闇へと身を落とし戦い続ける。
最終更新:2013-04-28 10:03:15
15229文字
会話率:31%