人間を喰らい、その精液と肉体から知識と力を得る寄生生命体ヴァーミリア。中でも幼体であるミューは、類稀なる才能を持つ「天才ヴァーミリア」だった。彼女は「美食家」を自称し、精液の味を求めて人間界に現れる。ヴァーミリアは「インフェスタ」、「ラバー
ズ」、「デコイ」という三つの生殖方法を使って精液を吸い尽くす。
手始めに、欲望に溺れる社長を快楽の底へと誘い、分泌液で溶かし尽くすミュー。しかし、彼女の捕食はそれだけでは終わらない。吸収した人間を「デコイ」として再構築し、社会に潜伏させて新たな獲物を誘き寄せる。デコイとなった社長秘書・佐倉は、ミューの忠実な僕として、次々と「オヤツ」と称される獲物たちを献上する。
ミューは、デコイの寿命を自在に操り、獲物の「理想の姿」に変身して精神まで弄ぶ。希望と絶望の狭間で男たちを快楽に溺れさせ、精液の一滴まで搾り取る。そして、言葉巧みに男たちを誑かし、自らの意思で快楽に身を投じさせるという、支配の極致へと達する。
これは、可愛らしい幼女の姿をしたヴァーミリアのミューが、人間社会を舞台に、知性と残忍さ、そして飽くなき食欲で「恋人」を探し、「人類の捕食者」として君臨していく物語。快楽と絶望が入り混じる溶解の先に、ヴァーミリアが目指す究極の進化とは? そして、人間たちはこの異形の存在に、どこまで抗えるのか――?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 00:12:27
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会話率:40%