王女レオーネは、侯爵家令息のアリエスが幼い頃から大好きだった。彼女は長身で、大きく豊かな胸を持つ魅惑的な身体であるにも関わらず、彼はレオーネにいつも素っ気ない。彼女が聖獣の力を持つもの特有の発情期を迎えた時は、身体を差し出して鎮めてくれたが
、その後も相変わらずの塩対応だ。レオーネが悩んでいると、彼が自分とは正反対の可愛らしい令嬢と親しくしているのを見てしまう。アリエスが優しく笑いかけ、「小さい方が良い」と言っているのを聞いて、彼女はようやく失恋を受け入れた。二人の妨げになるまいと決意し、行動を開始する。沈着冷静なアリエスは、嫌そうに自分を遠ざけ始めたレオーネに、愕然とした。
彼女が演技などではなく、本気でそう思っていると分かったからだ。
※関連作がありますが、これのみで読めます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-06 00:14:59
15369文字
会話率:37%
浅岡静弥にとって、日常の変化とは目に見えないほどに小さいものだった。人間を襲うスピリットと呼ばれる怪物。人間を守るために力を振るう使徒と呼ばれる存在。誰からも慕われる幼馴染とその恋人。多くのものがすぐ隣にありながらも、彼は最低限の関係だけで
日々を過ごし、そのまま傍観と諦観の道を歩み続けるのだと思っていた。だが彼の生き様は、ある出会いにより一変する――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-11-09 23:53:59
239055文字
会話率:47%