FXをしながら生活していた無職が、震度7の地震にあう。しかし、地震よりもFXでの大損の方が、彼にはダメージがでかかったようだ。震災の少し前に、戦時中から炭鉱を掘る仕事をしていた祖父が亡くなったこともあり、精神的なショックが重なった無職は、
倒れた。彼の意識が戻ると、異世界にいた。その異世界では、震度5までの地震を操る魔王が世界征服を目論んでいる世界だった。震度7でも冷静だった無職は、震度5程度の地震攻撃では影響を受けず、異世界で戦力としてカウントされる。戦いたくない彼は、武器が木刀や木のこん棒であることに目をつけ、鉄製の武器を市民に持たせることで、魔王を倒せるのではないかと考えた。また、炭鉱の知識をかじっていた無職は、そこから産業革命を起こし、最強の武器アイアンソードを量産、市場に普及させることを考える。技術や理論はあっても、村や町に資金がないと1本のアイアンソードすらも作れない。そこで彼は現実世界のFXの先物取引(信用取引)の原理を異世界に持ち込み、貧困な村、町でもアイアンソードが量産できるのではと考えた。その後アイアンソードの売り上げで市場をコントロールし、鉄製の建物を作り出していく。現実世界のFXでは負け続けていた彼だったが、FXのイメージを掴むことができた。この知識を何とか現実に持ち帰りたい。果たして彼は、現実世界に帰れるのか。はたまた魔王と戦わずに済むのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-15 16:36:31
2400文字
会話率:0%