ある森に名前も持たない淫魔が住んでいました。
彼は生まれてこのかた、他人の生気を糧としたことがない落ちこぼれでした。
彼はどうやっても他者、動植物の生気を吸い取ることができません。
なので、体は痩せてちっぽけなまま。
動物も蝶々も淫魔ちゃ
んは生気を吸わないって(吸えないって)知っているので、近くに寄ってきます。
森の中で淫魔ちゃんは木の実を食べ、水を飲み、時には動物の母さんの乳までもらってすごします。
寝床は木のほら。
暖かくするためにふかふかした葉っぱをしきつめています。
淫魔ちゃんはこの穏やかな毎日がずっと続くものと思っていました。
一方その頃。
魔王は番紋の片割れをずっと探し求めていました。
彼の番である魔王妃は確かに誕生しているのに待っても待っても現れません。
焦れて、怒り、待ちきれなくなった魔王は自ら魔界を探すことにしたのでした。
話の中で大きな空白とか線引きがある場合は、その下部分に魔王から見た場面が描かれています。
ただ「可愛い可愛い」言ってるだけですが。
のんびり更新です。
n番煎じのよくあるネタです。ネタかぶりは間違いなく沢山あると思うの…。
自分が読みたいから書く!楽しめる方はご一緒に!って感じのスピリッツで、
何でも受け入れられるよ、ばっちこーい!な方用です…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-04 19:00:00
59871文字
会話率:15%