ぼくには友だちがいない。でも、淋しくなんかない。ぼくには、誰よりも綺麗なママがいるから。ママさえいればいい。友だちなんかいらない。ママさえいれば、ほかになんにもいらない。だから……。ぼくだけを見つめてよ、ママ。
町はずれの洋館に暮らす母と
息子の愛欲と嫉妬に満ちた日々のお話です。進駐軍将校の情婦であった若い母親と父の血を色濃く受け継いだ息子、丈。丈は美貌の母親だけを愛し独占したいと望みますが、ふたりだけの楽園であるはずの洋館にはたびたび男が訪れて……。
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※サブタイトル(――に囲まれた副題)のないお話は性描写の薄い回になります。物語の目安にどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-04 22:00:00
114513文字
会話率:20%
幼いころから、いつも拓海の手を引いていた。頼りない弟のようだけれど、茜音にとっては誰よりも愛しい恋人。拓海はなにより大切な存在だった。母親よりも自分に懐き仔犬のように甘える拓海が、茜音は可愛くてしかたがなかった。
けれど、もう少ししっかりし
てほしい。五年生になっても拓海はあいかわらず泣き虫で甘えんぼうのままだ。ふたりだけで交わした約束も果たさないまま、「秘密のごほうび」をねだってばかり。茜音もまた甘える拓海が可愛くて、ついつい「えっちなごほうび」を与えてしまうことが多かった。
このままでは、いけない。
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43518文字
会話率:25%