苦い思い出を経て再会した二人は、刑事と犯罪者になっていた。
高校時代、大和《やまと》は秘めた恋をしていた。真面目な生徒会長の彼が目の敵にしていたのは、軽音楽部の同級生、橘川《きっかわ》。
「橘川。襟をちゃんと閉めろ。アクセサリーも髪の色も校
則違反だぞ!」
「お堅いなあ~。大和は」
笑いながら逃げていく軽い足音、細い背中、茶色の長い髪。そして、ステージで歌い踊る橘川の制服のワイシャツが、白い翼のように彼には見えていた。
8年後、刑事として故郷の街に配属された大和が会ったのは、得体のしれない盛り場の寵児となっている橘川だった。
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-31 23:30:14
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