1969年、日本万国博覧会の前の年だ。
大阪府は門真市の市立南小学校という新興団地の小学校に三人のマセガキがいた。
六年生のマセガキたちだ。
この三人のガキは子供のくせに小説を書くのが趣味だ。小学生らしい小説なら問題はないのだ
が、「戦争に負けたのに、負けた国の天皇がどうして、そのまま国王なのだ?」とか、「クリトリスを激しく舐められ、浮気夫でも体が応じてしまい」とか、「僕のクラスの担任は市長であるその父親の顔で教員として不正に採用され」とか、教師たちが顔をしかめる刺激的な小説を書いては、それをクラスメートたちに回し読みさせる問題児だ。
この三人のガキは、暴力を振るうような不良ではないのだが、その言動に大人をイラつかせるものが多く、教師たちからは、不良よりも、むしろ嫌われていた。
そんな三人は、運動会で披露する予定の人間ピラミッドをめぐり、教師たちと激しい抗争を繰り広げていくのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-14 17:00:00
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