ガーデニング専門誌の編集者、呉島融(くれしま・とおる/28)は憂鬱な気持ちで植物園に向かっている。彼が担当する人気ガーデナー、立花碧(たちばな・みどり/35)の密着取材に同行するためだ。
呉島の気が重いのは、立花に徹底的に嫌われているから
だ。
密着取材の最中にもあれこれと難癖をつけられて我慢の限界に達した呉島は――。
「好きな子いじめだったと思っていいんですか」
「なにが、」
「俺にずっと冷たかったこと」
「……そう思ってくれていい。悪かった」
初めて出会った一年前から、立花のことがずっと好きだった呉島。
呉島のことが好きなのに優しくできないツンデレの立花。
そして、十年前に死んだという立花の双子の兄、立花紺(たちばな・こん/享年25)。
夏至の植物園を舞台に、生きる者とこの世のものでない者が触れ合う夢うつつのお話です。
◆四季の幻想譚 短編シリーズ。つぎは秋の彼岸。
【春】春林奇譚:春彼岸 https://novel18.syosetu.com/n8432gw/
【夏】このおはなし:夏至
【秋】2021年秋公開:秋彼岸
【冬】2021年冬公開:冬至
◆fujossyにも投稿しています。
https://fujossy.jp/books/22324折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-15 18:00:00
9121文字
会話率:42%
まさか、Ωなんて言えない。Ωだって打ち明けたらもう一緒にいられないことぐらい分かった。
そして、拓はαだった。
拓は、α。俺を犯す性。とくんと胸が高鳴った。
『優しくできない』のカズ視点です。
最終更新:2020-12-08 02:34:20
14243文字
会話率:7%
あ、これ嗅いだことがある。
この間の、陸上部のΩの女の残り香が、こんな風に甘い感じだった気がする。
「お前って、Ωなの?」と、いうと、カズは後ろへ後ずさる。
「ヤラせろよ」俺は、カズの細い腕を掴んで、傷だらけの唇に口付ける。
不良リーダー
格α×不良ちょっと女顔Ω
ピリ辛からの、甘々オメガバース物です。
12月18日、おまけ短編後書きにup。温泉SSです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-03 14:00:17
12412文字
会話率:8%