前世の記憶を持つ少女・ユナが転生したのは、跡の残る傷を負うことが“未熟者の証”とされる戦闘民族の世界だった。
そんな中、顔に深い傷を持ち、誰からも蔑まれ、孤立する最強の戦士・バルドと出会う。
傷を「恥」とする価値観の中で、ユナだけが彼を
「かっこいい」とまっすぐに見つめ、対等に接する。
自嘲し、「どうせ捨てられる」と言い続ける彼の心を、ユナのまっすぐな想いが少しずつ溶かしていく――
傷を恥じる世界で、その傷すら愛おしいと告げた少女と、初めて愛を知った戦士が出会ったとき、
二つの孤独が静かに、確かに救われていく。
――これは、傷ついた心と心が、真っ直ぐに惹かれ合う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 21:10:00
14006文字
会話率:30%