お互い壊し合いながら生きていく作業療法士と患者の男の娘の恋愛を描いた短編。
「ここは苦しいな。何が原田甲斐や。何が千本桜や。人間が作ったもので人間が喜んどる。壊すのも人間なのにやあ……」
学生時代、ゲイ風俗で働いていた三船拓馬は夏の夜に
妻を寝とってほしい夫の目の前で童貞を捨てた。
その相手は拓馬にとっての憧れの女性であり、局アナであり、異国情緒あふれる美女だった。彼女はピロートークでサッカーのユースクラブにいる『自慢の息子』の存在を打ち明けるが、数年後、作業療法士として働く拓馬の初めて担当する年下の患者はその美女によく似た着物姿の少年だった……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-03 23:22:40
7682文字
会話率:51%
“ずっとあなたの温かさに包まれていたい”
作業療法士の夏乃(なつの)が出会ったその男性は、まるで冬の陽だまりのようなひとだった。
やがて夏乃は彼の穏やかさに惹かれていくが、その人はなにか秘密を抱えているようで――。
最終更新:2019-06-04 17:17:13
84671文字
会話率:45%