ある事情のため男として生きる伯爵令嬢ルルシェ。彼女の望みはただ一つ、父親の跡を継いで領主となること――だが何故か王弟であるイグニス王子に気に入られ、彼の側近として長いあいだ仕えてきた。
「早く結婚してください。そろそろ本気を出してくれない
と困ります!」
「……俺は女が苦手なんだ」
女嫌いの王子はなかなか結婚してくれず、彼の結婚を機に領地へ帰りたいルルシェはやきもきしている。しかし、ある日とうとう些細なことが切っ掛けとなり、イグニスに女だとバレてしまった。
王子は性別の秘密を守る代わりに「俺の女嫌いが治るように協力しろ」と持ちかけてきて、夜だけ彼の恋人を演じる事になったのだが……。
○ニブい男装令嬢と不器用な王子が恋をする物語。
中盤につらい展開がありますが、ちゃんとハッピーエンドを目指します。
○Rシーンには※印あり。
○アルファポリスにも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-31 18:00:00
125641文字
会話率:38%
『ステルス令嬢の恋愛事情 ご主人様の秘密を知ってしまったら溺愛されまして!?』と改題し、全年齢向けに改稿し来栖もよもよ名義で2023/03/02にKADOKAWAから発売されます。
6万以上の加筆をしております。どぞよろしくお願いしますすす
ー。
子供の時から「目立たない」「印象が薄い」「存在感がない」と言われることが多く、自他ともに認める地味な男爵令嬢、パトリシア・ケイロン(十八歳)。
元から派手なことは嫌いで、読書と掃除と料理が大好きで運動は苦手という超インドア派の彼女は、幼馴染みでありほんのり思いを寄せていた伯爵家の三男、ギルモア・コルトピー(二十)が自分の話をしているのを聞いてしまった。
「……パティーはほら、顔立ちは悪くないけど、影が薄いというか存在感がないというか、とにかく地味で大人しいだろう? もちろん悪い子じゃないんだけど、恋愛とか結婚みたいなことになると、ちょっとね」
仲間同士でクスクスと笑いながら言うギルモアの様子に傷つくが、可能性がないならないで諦めもつく。ならば貧乏な男爵家、仕事に生きる女になれば良い、とその足で斡旋所に向かい、メイドの仕事をゲットする。
お勤めをする職場は少し田舎だが、広大な領地を管理する富裕なロンダルド伯爵家。領主であるレオン(二十六)は、博識だが無口で気難しくとっつきにくいという評判だが、マイナス部分を補って余りある美貌の持ち主で、周辺の令嬢からの縁談がひっきりなしに届く。パーティーでは女性が群がるので男性陣からは敵視されることもあるようだ。
綺麗な人は綺麗な人なりに大変なのねえ、と思いつつ、黙々と働くパトリシアだったが、メイド長から働きを認められてお茶出しを任せられることになるのだが……。
影の薄いステルス令嬢と、気難しい美麗の伯爵とのじりじり進むゆるやかな恋愛物語。(Rシーンはいつも通り後半かと思います)
20220524 日間・月間ランキング1位、週間2位、四半期5位になりました~。皆さま応援下さり本当にありがとうございますすすー\(^o^)/
★2022/09/27 年間ランキング1位になりました! 応援本当にありがとうございます!(/_;)
ひゃっほーい。
★2022年eロマンスロイヤル大賞「ピーチ賞」を受賞致しました(*´ω`)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-23 00:22:04
100971文字
会話率:49%