西葉シュウは人付き合いの苦手な高校二年生。
孤独を愛し、変わり映えのしない日常を望む、十七歳とは思えない枯れた性格の持ち主。
そんな彼はある日、クールでマイペースな同級生『小鳥遊美月(たかなし みつき)』の正体を知ってしまう。なんと彼女は
人間ではなく夢魔(サキュバス)だったのだ。
美月に憑りつかれたその日から、シュウの愛する孤独な日常は消え失せてしまう。
夢魔の存在を知るクラスメイト『帆風華(ほかぜ はな)』まで割り込んできて、シュウは生まれて初めて(望んでもいない)モテ期を経験することになる。
夢魔が起こす大小さまざまな事件に巻き込まれていくシュウ。
多くの出会いと別れを繰り返すうち、彼の考えにも変化が表れ始める。
本当に望んでいるもの。手放せないもの。守らなくてはいけないもの。
孤独に生き続けてきた少年が選び、掴み取る。この物語はそういうお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-03 10:07:45
805346文字
会話率:43%