山間の貧しい山村。
麗しい容貌をそなえた青年・珠は、とある罪により『魑魅(まじもの)』を封じる『匣(くしげ)』として村の男たちに嬲られる。
身内も仲間もなく、ただ虐げられるだけの鬱屈した日々を彼のもとを突如現れたのは、雅やかな青年・墨尾であ
った。
病身であるらしい墨尾との交流を深めるうちに、珠は自身の境遇に疑問を抱く気概を取り戻していく。
村はずれの神事場にて、彼を匿う珠と匿われた墨尾の、秘め事の果てには――。
※地雷要素にご注意ください、タグの確認をお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-25 09:00:00
35261文字
会話率:48%