雲の上の世界。今年下界を守護する役目を担った兎の一族の姫、天音(あまね)は、とある悩みを抱えるがゆえにこの世の季節を春にできないでいた。それは、半年ほど前に婚約者から夫になった咲耶(さくや)との初夜で失敗して以降、一向に関係を進められないで
いたこと。一族の当主として、そして夫との関係について「どうすればいいのかしら……」とうじうじ悩む天音の、ほんの少しの成長と春がくるまでのお話。 ※拙作の別作品と世界観を共有していますが、こちらだけでも問題なく読めると思います。 ※獣人ではありません。念のため。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 00:00:00
15234文字
会話率:53%