迷子になった子供みたいな瞳で空を見つめる祐。彼は,人形作家だという知人に会ってからというもの,ずっとそんな虚ろな顔をして物憂げに黄昏ている。何日も何日もずっと。そしてその度に同じ言葉を呟く。まるで捨てられた子猫のように。時折泣きそうな顔でこ
ちらを見つめながら。
“ねぇ,助けてよ 迎えに来てよ”
「……ねぇ,君はいったい何を見ているの いったい誰に助けを求めているの?」
狂っているのはいったい誰でしょうね。R18は一応です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-15 14:49:30
4145文字
会話率:36%