三歳からずっと一緒な柚希と翔馬は幼馴染み。極度の人見知りで翔馬だけを見つめる柚希と、柚希を秘かに天使と呼んで溺愛する翔馬は、ふたりで居られれば幸せだった。あえて、ふたりの関係に名前をつけようと思ったことはないが、精通したのは互いの手の中だ。
高校入学を控えた最後の春休み、変わらず秘密の遊びを繰り返すふたりに、少しずつ春の嵐が近付いていた。曖昧なままだったふたりの関係に、大きな変化が訪れようとしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-11 21:31:12
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会話率:33%