「ねえリリー、知ってるかい? 我が国の貴族は自分の従僕となる霊獣を召喚するんだ。だから魔法の勉強はきちんとして、魔力量も質の良くて量もそれなりにないといけない。じゃないといくら召喚しても霊獣は来てくれないんだよ。 美味しくてたくさんの魔力が
霊獣たちのご飯だからね」
ーー知ってます、お父様。
心の中だけでそう返事をして。
「承知しましたわ、お父様。私、魔法のお勉強、頑張りますわ」
にこりとお父様に微笑む私は知っている。
ここが、乙女ゲーム『正しい恋の仕方 〜召喚した霊獣と恋のレッスン〜』の世界の中だということを。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-20 21:31:58
23664文字
会話率:35%