むなしい ノクターン・ムーンライト　作者検索

浮気性の恋人。いや、恋人かすら危うい。 いつか、きっとーー その先に続く言葉は忘れてしまった。 届かない願いはむなしいだけ。 それでも、願う。 願いを風に乗せ、そっとつぶやいた。

　現在からみて少しだけ未来の話。 　 　前時代、少子化進行と未曽有の流行り病によって人口が激減。 　地球上のすべての国々は人口増加のための方針転換を余儀なくされた。 　その一環として進められた『性忌避解放運動』という抜本的教育改革によって、人類の性認識への強制的変革が進み、若年層からの性経験と多産が当たり前となった。 　人口が流行り病前の水準に戻った頃、完全に人類の性に対する認識は変化していた。 　誰もが当然のように若い頃から相手を見つけては性経験を行うのが当たり前な世の中。 　これはそんな時代に生きる、哀れなド変態女のむなしい物語。 　哀れでみじめで悲しいオナニーの日々の果てに、彼女は神話となる。折りたたむ>>続きをよむ

ヤりたい、ヤりたい、ヤりたい……俺は性欲が有り余っていた。今すぐに誰とでも良いからセックスしたいと思うほどに。俺の年齢は19歳、今は私立大学に通う大学2年生だ。 　悲しいことに童貞である。大学生にもなって性経験がないなんて恥ずかしいにも程がある。凄いコンプレックスだ。学校に友達がいなく夜遅くまでつまらない学校生活を送ったのちに歩いて帰宅している。 　家に帰ったら、avを見て性処理をするのだが、もうかれこれ19年もこんな生活を続けてると死にたくなる。自分はなんでこんなにもむなしい存在なのかと自分が嫌になる。 折りたたむ>>続きをよむ

愛していた人は目の前からいなくなり、暫くたった。 祖母が亡くなったことにより、鮮明に思い出す記憶のなかのあの人。 そして、あの人に見られないように指輪を隠す私。 ――鮮烈な太陽の下、田中さんの黒いスーツだけ、ひどく印象に残る―― １８禁設定してありますが、そのようなシーンはない……と思います。 ひたすら暗いです。タグに気を付けてお進みください。折りたたむ>>続きをよむ

お金も仕事も結婚も順風満帆だった真理（しんり）。だけど、いつも「むなしい」気分にとらわれていた。だからすべてを無くしてみた。日雇い労働者の町に住み、その日暮らしをしていた真理は、炊き出しボランティアに来ていた青年・武下種数（たけしたともかず）に会う。「どこかで会ったことがある」だけどどうしても思い出せない。気になった真理は武下の属するお寺に通いはじめる。そこは変わったお寺だった……　この波乱の時代、生きることの意味を問う主人公が、同じ悩みをもつ相手の生き方に触れて世界が拡がっていきます。お互いに触発されていきます。折りたたむ>>続きをよむ