戦火のさなか、ロイヒ村で暮らす自警団の長の娘、サアラは、捕虜としてつかまった敵国の兵の世話係を命じられる。男はなんと、言葉を話すことができないというのだ。
彼の食事の世話をしながら、サアラは徐々に言葉を話せない彼――リヒャルトとの絆を深
めていく。しかし村人たちは、リヒャルトを生きてかえすつもりはないようだった。リヒャルトの命が危ないと察したサアラは、彼が逃げ出せるように手はずを整えるが――。
※ハッピーエンドではありません。苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-10 13:31:20
8705文字
会話率:40%