遺伝子異常を起こす未知のウィルスにより、女性の出生率が極端に少なくなってしまった。
更には、子すら産まれなくなってしまうようにウィルスが変異していっているという研究結果まで出てしまい…。人間はこの世界から消え行く存在となってしまうの
だと、皆がそう考え嘆いていた。
しかし、健康食品などを販売していた中小企業の会社の社長が───砂漠に生えている新種の植物が、そのウィルスを止める可能性があることに気が付いた。
その者のお陰で、人間が絶滅することなくなったのだ。
そして、時が流れ…。未だ女性の出生率は多くはなく───女性は番端末機というものから、優秀な男性を選ぶのが常識となっていた。
その番端末機は、国が認めた番番号をもつ優秀な男性が自分が番たい女性へと面会要請を送るものであり…。そして、それを女性が承認した場合のみ…その女性と顔合わせをすることが可能となる。
───木元 奈子は、その制度に興味がなく…その端末機を触ることすらしていなかった。
しかし、たまたま…。それを触ってしまった時に、間違えて押してしまったのか────家に帰ると、番候補となる男性が来ているのだと母から伝えられ…その男性と顔合わせすることとなったのだ。
その男性は、人間の種を救った中小企業の社長の子孫であり…。今も女性の出生率をあげる治療薬を開発している世界一の財閥息子───龍崎 碧という人物だった。
そして…。何故か、自分を昔から知っているのだと言っていて───────────。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-10 21:55:08
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