「なっちゃんも飲む?」
それは彼からのお誘いの合図だった。
私、蒼井夏生はとある夏の日、お隣さんである北見冬夜の家にお邪魔することになった。一緒にご飯を食べて、お酒を飲んで、なぜかそのまま夜を共にして――。
一晩限りと思われた関係は続き、い
つしか彼のすすめたお酒を私が受け取るとそれがOKの意味になっていた。
秋が過ぎ、冬が過ぎ、もうすぐ春が来て新しい生活がやってくる。私はこんな不毛な関係に終わりを告げようと決意する。
※「春の短編祭2024」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-25 19:48:35
19961文字
会話率:42%