ジグル国。
龍神が守護するこの国ではかつて原因不明の伝染病が蔓延し、国は滅亡しかかっていた。
この国の巫女は病に倒れた愛する王子と国を助けるため使用者のどんな願いも叶えると言われる『龍の宝玉』を使い、国と王子を救った。
しかしそれは国と龍神
が交わした盟約を破る行為であり、禁忌だった。
巫女は龍神の制裁を受け、宝玉の失われた力を回復するための贄となり、命を落とす。
それ以降、龍神の託宣が下る度にその時の一番魔力が強い者が『巫女』として生贄に捧げられる慣習ができた。
「エルセラ・ティルナータ、この者を今代の巫女とする」
国王から今代の託宣を受けたエルセラは「死の宣告」たる巫女の指名を受けても心穏やかだった。
だだひとつの心残りをおいて。
※予告無くエロ入ります
不定期更新 10話程度の連載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-01 14:26:01
3411文字
会話率:5%