シシリー・マフィア、インツェリッロ・ファミリーのナンバー.2として君臨するサルヴァトーレは、ローマで一人の少年と出逢った。皮下注射器がそこら中に転がっている路上で。その少年も、静脈注射常習者(メイン・ライナー)だった。
少年はフィンとい
う名前以外何も語らず、
「薬(ヘロイン)をくれれば何でもする……」
と、サルヴァトーレに近づき、サルヴァトーレは、彼の金の髪と碧い瞳に、幼い頃に別れたままの母の姿を重ね、彼をシチリアに連れ戻る。
ファミリーでは、ニューヨークでの麻薬市場の『諸場代(タンジェンテ)』のことで、コルレオーネ系ファミリーとの衝突が起ころうとしていた。
すでに薬(ヘロイン)なしでは過ごせないフィンを連れ、 ナターレ(クリスマス)の休暇も兼ねて再びローマに訪れた時、フィンがガンビーノ一家(ファミリー)に拉致された。
シシリー・マフィア、インツェリッロ・ファミリーのナンバー.2として君臨するサルヴァトーレは、身代金引き渡しの場所で思いがけない真実を聞く。それは、何も語ろうとしなかったフィンの正体だった。
※アルファポリス重複投稿。
※表紙はフリー画像に加工をしたものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-19 20:42:22
28239文字
会話率:40%