夢を見た。
女を抱く夢。
男に抱かれる夢。
見知らぬ相手じゃない。それは、昔からよく知る相手。
自分たちは、そういう関係じゃない。ただの同級生で幼なじみ。好きだと思ったこともない。
なのに。
どうしてこんな夢を!? 欲求不満⁉ 疲れてる⁉
いけないと思うのに、夢は何度もくり返され、淫らに染まっていく。
彼女を愛したい。彼に愛されたい。
夢とリアル。その境があいまいになってゆく。
――夢で抱いた。リアルでも味わいたい。
――夢で抱かれた。リアルでも感じたい。
夢のままに。夢より甘く。
夢より気持ちいいリアルを、互いの身体に刻み込む。
リアルの幸せを知った私たちは、もう夢では満足できない。
夢は、リアルに敵わない。夢は、リアルほど甘くない。
※この作品は、pixiv様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-16 17:51:53
5346文字
会話率:12%