大学を卒業した22才の私は憧れの水族館スタッフになった。だが仕事は限りなく地味で、時間は限りなく長く、夢にまで思い描いていたような華やかな職場とは程遠い。しかもそこは逞しい九州女子の巣窟のような職場だった。そして私は3年ぶりに入社した生きの
いい独身男子。まるで猛獣の群れに投げ込まれた子羊だ。あっという間に私を争っての婿取り合戦は始まろうとしていた。でもその女たちの中に、私には本当に心から愛した女性がいた。様々な障壁を乗り越えて、私はその彼女、律子と結ばれるのだろうか。
愛よりも強いものは縁である。どんなに愛し合っていても縁がなければ決して結ばれることはない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-19 15:40:29
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